クロストークとその対策

クロストークとは?

クロストークとは、同じケーブルまたは異なったケーブル間での信号が他の導体へ移る事を言い、近端クロストークと遠端クロストークがあります。

近端クロストーク

近端クロストーク

並行して走る信号線に反対方向の信号を伝える場合、問題となるクロストーク

※受信側の減衰した信号に、送信側の減衰していないクロストークが加わる。

遠端クロストーク

遠端クロストーク

並行して走る信号線に同一方向の信号を伝える場合、問題となるクロストーク

※信号、クロストーク共に減衰

クロストークは信号線全体で発生していますが、問題となるのは受信側における統合されたクロストークの大きさになります。遠端クロストークではクロストークも信号と同様に減衰しますが、近端クロストークでは減衰した信号に対して減衰しないクロストークが加わるので、近端クロストークの方が伝送品質に大きな影響を与えます。

クロストークと周波数の関係

より対線配線の容量(キャパシタンス)の性質から、クロストークは送信される電気信号の周波数に比例して増加します。よって信号の周波数が高いと減衰量が大きくなります。

クロストークとケーブル長さの関係

電気信号はケーブルが長くなるにつれ伝送距離が伸びて減衰します。クロストークは遠端に比べて信号のパワーが最も強い機器の近端の方が問題になります。このためクロストークはケーブルの長さには影響されません。

クロストークを減らすには?

  1. ツイストペアケーブルを使用する。
  2. ローキャパシタンス(ハイインピーダンス)のケーブルを使用する。