電圧降下に関して
電圧降下とは、電圧を印加したケーブルや電線において、末端になるに従って電圧が低くなっていく現象です。
電線やケーブルが持つわずかな電気的抵抗により、電圧を印加し電流が流れることで発熱が生じ、電線全体が熱を発生させる負荷と同様になり、電圧が低下します。
電圧降下を考慮した幹線計画をしないと、所定の電圧が確保できないために、通信機器や電子機器に悪影響を及ぼします。
電気供給元と供給先の距離、負荷電流などを十分確認し、ケーブルサイズを適正なサイズにすれば、長距離敷設を行なっても著しい電圧降下を防止できます。
電圧降下計算の方法(簡略算出式)
計算例
電源ケーブルが30A、5.5mm2(SQ)の場合の電圧降下を求める(*使用コネクタは単相2線式)
電源ケーブルが5mの場合
e = (35.6 x 5 x 30)÷ (1000 x 5.5) ≒ 0.97[V]
電源ケーブルが10mの場合
e = (35.6 x 10 x 30)÷ (1000 x 5.5) ≒ 1.94[V]
電源ケーブルが15mの場合
e = (35.6 x 15 x 30)÷ (1000 x 5.5) ≒ 2.91[V]
内線規定:1310節における電圧降下の規定
標準電圧の2%以下【100Vの2%=2V、200Vの2%=4V】
単相2線式(5.5SQ)の場合
単相2線式(2.0SQ)の場合
電圧降下相関図
電圧降下は、電線が細いほど、または電線が長いほど、使用電流が多いほど大きくなります。